渡るカラス:壁打ち虚無日記

現代には珍しい?ネット初心者。忘れっぽい自分こそ、日記を書くべきであると思うので始めました。読んでもらったとしてもただ時間が潰れるだけのブログだと思われます。勘弁してください。

渡るカラスなどとのたまっていますが、どちらかというと引きこもっているタイプです。 忘れっぽいというのは本当で、日々消えていく自分自身を現世につなぎ留めておくために日記書いてます。時の流れは恐ろしいもので、気が付いた時には自分の意識だけが時の流れに取り残されていく。いつまでも自分の頭の中に現在の自分を住まわせて置き続けられるほど優秀な脳みそではないので外部に自分を移植しておくことにしました。 ただ日記書くだけでは確実に三日坊主になるので、少しでも他人の目を感じられるネット上で日記を書き始めました。 私はネットも文章も初心者なので、読者が得るものは何もないとは思いますが、パノプティコンの監視員としてご協力願います。(どちらかというとシノプティコンでしょうか?) 

また一つ、世界から理想の甘味がなくなった

4月26日

 人によっては明日からゴールデンウィークが始まる。

 僕にはゴールデンウィークが存在しないが、それでも町に漂う雰囲気がなんとなく優しくなったような気がしてくる。

 そんな晴れやかな夜にはコメダに行ってみるのもいいかなと思いたった。

 

コメダ珈琲:小豆小町

 一般にコメダ珈琲の定番と言えば、やたらでかいフードメニューやシロノワールなのかもしれないが、僕がコメダ珈琲で必ず注文するものは別にある。

 「小豆小町 菫」である。

 小豆小町はドリンクに餡子を溶かした甘いドリンクメニューで、他の喫茶店やファミレスではまず味わうことのできない上品な甘みが特徴的なメニューだった。

 葵・桜・菫の三種類がラインナップされており、「菫」は溶媒に牛乳が使用されているものである。(葵はコーヒーと、桜は紅茶との組み合わせ)

 葵・桜も砂糖による甘みとはまた違った甘みを味わうことが出来る独特なものだったが、菫は餡子の甘みをダイレクトに感じる素直な飲み物だったのである。

 コメダへ行ったら小豆小町菫を飲むことが僕のルーティンだった。

 

 そんな僕の耳にその衝撃的なニュースが届いたのは一昨日のことだ。

 友人から「小豆小町? あれなくなってたけど?」とLINEが届いたのである。

 信じられなかった、嘘だと思いたかった。

 

 そして今日、実際にコメダへ来てメニュー表を開くと本当に小豆小町は無くなっていた。

 実は小豆小町はマックの月見バーガー的なポジションの期間限定メニューであり、また来年冬になればメニューに戻ってくるかもしれない。

 一瞬そんな夢想が頭をよぎったが、多分違う。

 失意。

 絶望。

 虚無感。

 なぜ、コメダが僕にこのような試練を課すのかが全く理解できなかった。

 マックのクオーターパウンダーが無くなり、サイゼリヤのフリコが無くなり、近所の星野コーヒーが閉店したかと思えば、次は小豆小町が無くなるときた。

 苦しい……

 

 こうなってしまったら仕方ない、自分で作るか。

 帰り道、スーパーに寄ってこし餡と牛乳を買って帰る。

 さよなら小豆小町。

 君たちが残した奇跡のフレーバーは、僕が守っていくからね。

 

コメダの喫煙所にて

 ここのコメダには喫煙所がある。

 小豆小町ショックによって揺れ動いた心を落ち着けるべく煙草に火をつけた。

 

 ポケットに何か入っていることに気が付いたので照りだしてみるとブドウ味のミンティアだった。

 何の気なしに一粒かみ砕いてみると、いつも通りの人工的なブドウ味が口から鼻まで瞬時に広がった。

 また一息、煙を呼吸する。

 すると意外なことに、ミンティアのブドウ風味と煙草の組み合わせは案外悪くない事に気が付いた。

 煙草の味に飽きてきたらミンティアを嚙みながら吸ってみることをお勧めする。

 

corvuscorax