5月19日
今年の2月ごろ、職場の敷地内でクルミを割るカラスたちについて日記に書いたことを記憶している。
件のカラスたちは今もやはり敷地内にクルミを持ち込んでは割ることを繰り返している。それを出勤するたびに観察しているわけであるが、最近は職場に私物の双眼鏡を持ち込んで昼休みなどに鳥類観察にしけこんでいる。つまり「バードウォッチングというものをするなり」である。
数日観察した結果、どうやら彼らは敷地内のそこかしこにクルミを隠しているらしいということが判明した。昼休み等に溝や水抜き穴などを見て回ったところ、幾つものクルミが発見されたのである。また、道端に割れたクルミの殻が多数転がっているのが確認できた。毎日どこかからクルミを持ってきては、割ったり貯食したりしているらしい。
そんなこんなで今日もカラスを観察していたら、昼休みの中半に遠くからピーひょろ(鳶のことをそう呼んでいる。)が飛んできた。するとそれをみとめたカラスたちがスクランブルをかけたようにすごい勢いで飛んでいき、自分よりも体の大きいピーひょろに喧嘩を吹っ掛けていた。カアカアと威嚇して縄張りから追い出そうと奮戦している。
ところでワシタカ目が鳥類で最強かどうかはさておき、彼らがカラスと比べてはるかに強力な爪や嘴を持っているのは確かだと思う。そんな相手に対して喧嘩を挑むカラスたちの勇気はすごいとは思わないだろうか?
例えばこれを哺乳類に置き換えてみよう。僕ら人間が果たしてクマに喧嘩を挑むだろうか? しかもすてごろで。
カラスたちは人間以上に必至に生きているのである。その姿を見て勇気をもらっ手から午後の仕事に臨むのだ。
※以下2月半ば頃書きかけていた文章に加筆したものを付す。
本
これは先月のの話なのだが、試験に合格したことによりようやく職場内での市民権を得た。それにより、ついに自分の席とロッカーが用意されたのである。(今までは事務所脇の応接スペースが僕にあてがわれていた。)
事務所にいるとどうしても管理職やお客の眼についてしまうため迂闊な行動をとることはできないが、職員室内であればもっとのびのびと空き時間を過ごすことができる。そこで、職場で暇なときは自宅に積まれている本を持ち込み、少しずつ読み進めることにした。
本を読むと否が応でも何かしらの影響を受けるものである。それは小説であっても自己啓発本であっても同様で、読む本がどのような種類であるかどうかに関係がない。おそらくは自分と異なる系統の思考に触れる事が核なのである。
もちろん影響元は本に限らずとも良い。音楽でもいいし、他人との会話でも良い。それこそブログでも良いだろう。とにかく自分の頭の外に出かけてみる事が必要である。
本を読み続ける人とは、自分を変えることをいとわない人間である。
それを安易に成長と呼んでよいかどうかはさておき、僕はそのような心の可塑性を維持することは良い事であるように思っている。そしてそのような可塑性の維持には読書というマッサージが有効であろうとも思うのだ。
だから僕は本を読みたい。
corvuscorax